▽
▽
▽
アンコンディショナル やがて跡部はゆっくりと手を上げて、くちびるのあたりに触れた。指で優しく撫でるようにして、それから目を閉じると、その指先にキスをした。 触れることのできない跡部の、想いを込めたキス。 話を書くときって大抵ラストシーンから思いつきます。この話もそうなんですが、ラストと、狸寝入り宍戸さんと跡部のキスシーン、跡部が宍戸さんの身体でテニスするシーン、それからこのシーンは真っ先に思い浮かべたシーンでした。 ちなみに「ぜんぶ、きみだった」は何人かの方に仰っていただいた通り山崎まさよしから。番外編タイトルもです。自分でタイトル考えられるセンスが欲しいところです・・・。一話目が「アンフォゲタブル」だったので、ラストも「un〜」でいこうとは思ってたんですが、その頃ずっと聴きながら書いてた椎名林檎の「アンコンディショナル・ラブ」からもらっちゃいました。あんなイメージで書いてたんだな、と思ってください。「put
your arms around me now」、って感じで。 |