「あいつがターゲットじゃな」 (きれいな、ひとだな) 「……俺に何か?」 赤也が空に手をかざすと、空からはらはらと雪が舞い降りてきました。 「ほら」 |
「あったかいだろう?」
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そのひとが赤也の首に巻いてくれたマフラーからは、とてもいい匂いがしました。 『一番最初に出会った人間を、もっとも不幸な人間として地獄に引きずり落とすこと』。 「そうだな……」
「本当はあまり手助けしたらいかんのじゃ。幸村には秘密やからな?」 |